【事業再構築補助金】成長枠の対象分野発表!対象業種を一気見!製造業編

今年度の事業再構築補助金(第10回公募以降)の成長枠の対象業種が発表されました。

「成長枠って何?」という声も聞こえてきそうですが・・・
第10回公募から事業再構築補助金の申請要件が大きく変更されます。詳しくは、コチラの記事にまとめましたので、よろしければご覧ください。

成長枠について簡単に説明すると、従来の通常枠に変わって新設された新たな申請枠で、
補助金を使って新たに取り組む業種・業態が過去10年で市場規模が10%以上拡大した成長市場に限定されます。

対象業種・業態は、以下3つのうちのどれかに当てはまる必要があります。

  • 事業再構築補助金の事務局が指定した業種・業態
  • 各業界団体が申請して認められた業種・業態
  • 補助金申請事業者が申請時に拡大市場であることを説明して認められた業種・業態

このうち、事務局が指定する業種・業態の第1弾が先日発表されました。
今後追加される可能性もありますが、第1弾に指定されたのは109の業種・業態です。公式発表情報はコチラを参照ください。

指定の方法は日本産業分類の小分類ごとに、過去10年の市場規模から機械的に判断したとのことです。

とはいうものの、日本産業分類を見慣れていないと、実施しようとしている事業が該当するかどうか判断が難しいかもしれません。

そこで、今回は製造業の小分類すべてを成長枠の対象となるかどうか色分けして一覧化しました。
その他の業種についてはコチラをご覧ください。

今年度、事業再構築補助金で新事業にチャレンジしたいと考えている事業者の皆様、ぜひ参考にしてください。

業種がかなり多いので、近しい中分類をまとめた独自のカテゴリーで一覧化しています。
目次から興味のある業種をチェックしてみてください。(本記事は2023年3月30日更新の公表情報を元に確認。)

食料品・繊維・衣料の製造業

背景色が水色になっている業種が成長枠の対象業種、それ以外は対象外です。

09 食料品製造業
090 管理,補助的経済活動を行う事業所(09食料品製造業)
091 畜産食料品製造業
092 水産食料品製造業
093 野菜缶詰・果実缶詰・農産保存食料品製造業
094 調味料製造業
095 糖類製造業
096 精穀・製粉業
097 パン・菓子製造業
098 動植物油脂製造業
099 その他の食料品製造業
10 飲料・たばこ・飼料製造業
100 管理,補助的経済活動を行う事業所(10飲料・たばこ・飼料製造業)
101 清涼飲料製造業
102 酒類製造業
103 茶・コーヒー製造業(清涼飲料を除く)
104 製氷業
105 たばこ製造業
106 飼料・有機質肥料製造業
11 繊維工業
110 管理,補助的経済活動を行う事業所(11繊維工業)
111 製糸業,紡績業,化学繊維・ねん糸等製造業
112 織物業
113 ニット生地製造業
114 染色整理業
115 綱・網・レース・繊維粗製品製造業
116 外衣・シャツ製造業(和式を除く)
117 下着類製造業
118 和装製品・その他の衣服・繊維製身の回り品製造業
119 その他の繊維製品製造業

畜産食料品(加工肉・乳製品)や、調味料・パン・菓子などは指定されましたが、水産物(魚介類)や野菜・果実等の加工食品は対象外となりました。
飲み物系は製氷業以外は指定外です。繊維系も、指定は少ない感じですね。

木材・家具・紙パルプ・印刷の製造業

背景色が水色になっている業種が成長枠の対象業種、それ以外は対象外です。

12 木材・木製品製造業(家具を除く)
120 管理,補助的経済活動を行う事業所(12木材・木製品製造業)
121 製材業,木製品製造業
122 造作材・合板・建築用組立材料製造業
123 木製容器製造業(竹,とうを含む)
129 その他の木製品製造業(竹,とうを含む)
13 家具・装備品製造業
130 管理,補助的経済活動を行う事業所(13家具・装備品製造業)
131 家具製造業
132 宗教用具製造業
133 建具製造業
139 その他の家具・装備品製造業
14 パルプ・紙・紙加工品製造業
140 管理,補助的経済活動を行う事業所(14パルプ・紙・紙加工品製造業)
141 パルプ製造業
142 紙製造業
143 加工紙製造業
144 紙製品製造業
145 紙製容器製造業
149 その他のパルプ・紙・紙加工品製造業
15 印刷・同関連業
150 管理,補助的経済活動を行う事業所(15印刷・同関連業)
151 印刷業
152 製版業
153 製本業,印刷物加工業
159 印刷関連サービス業

注目ポイントとしては紙製容器製造業ですね。プラ製の容器削減の影響でしょうか。

化学工業・石油石炭製品・プラスチック製品・ゴム製品の製造業

背景色が水色になっている業種が成長枠の対象業種、それ以外は対象外です。

16 化学工業
160 管理,補助的経済活動を行う事業所(16化学工業)
161 化学肥料製造業
162 無機化学工業製品製造業
163 有機化学工業製品製造業
164 油脂加工製品・石けん・合成洗剤・界面活性剤・塗料製造業
165 医薬品製造業
166 化粧品・歯磨・その他の化粧用調整品製造業
169 その他の化学工業
17 石油製品・石炭製品製造業
170 管理,補助的経済活動を行う事業所(17石油製品・石炭製品製造業)
171 石油精製業
172 潤滑油・グリース製造業(石油精製業によらないもの)
173 コークス製造業
174 舗装材料製造業
179 その他の石油製品・石炭製品製造業
18 プラスチック製品製造業(別掲を除く)
180 管理,補助的経済活動を行う事業所(18プラスチック製品製造業)
181 プラスチック板・棒・管・継手・異形押出製品製造業
182 プラスチックフィルム・シート・床材・合成皮革製造業
183 工業用プラスチック製品製造業
184 発泡・強化プラスチック製品製造業
185 プラスチック成形材料製造業(廃プラスチックを含む)
189 その他のプラスチック製品製造業
19 ゴム製品製造業
190 管理,補助的経済活動を行う事業所(19ゴム製品製造業)
191 タイヤ・チューブ製造業
192 ゴム製・プラスチック製履物・同附属品製造業
193 ゴムベルト・ゴムホース・工業用ゴム製品製造業
199 その他のゴム製品製造業

化学系は全般的に指定業種が多めの印象です。

革製品・窯業・土石製品の製造業

背景色が水色になっている業種が成長枠の対象業種、それ以外は対象外です。

20 なめし革・同製品・毛皮製造業
200 管理,補助的経済活動を行う事業所(20なめし革・同製品・毛皮製造業)
201 なめし革製造業
202 工業用革製品製造業(手袋を除く)
203 革製履物用材料・同附属品製造業
204 革製履物製造業
205 革製手袋製造業
206 かばん製造業
207 袋物製造業
208 毛皮製造業
209 その他のなめし革製品製造業
21 窯業・土石製品製造業
210 管理,補助的経済活動を行う事業所(21窯業・土石製品製造業)
211 ガラス・同製品製造業
212 セメント・同製品製造業
213 建設用粘土製品製造業(陶磁器製を除く)
214 陶磁器・同関連製品製造業
215 耐火物製造業
216 炭素・黒鉛製品製造業
217 研磨材・同製品製造業
218 骨材・石工品等製造業
219 その他の窯業・土石製品製造業

陶磁器や炭素製品など幅広く指定されています。

工業用革製品というのはイメージがなかったのですが、例としては以下のようなものがあるようです。
パッキン製造業(なめし革製);ガスケット製造業(なめし革製);紡績用エプロンバンド製造業;工業用革ベルト製造業;ローハイドピニオン製造業;自転車用サドル革製造業;チューブホース製造業(なめし革製);オイルシール製造業(革製);工業用ピッカー製造業

鉄鋼・非鉄金属・金属製品の製造業

背景色が水色になっている業種が成長枠の対象業種、それ以外は対象外です。

22 鉄鋼業
220 管理,補助的経済活動を行う事業所(22鉄鋼業)
221 製鉄業
222 製鋼・製鋼圧延業
223 製鋼を行わない鋼材製造業(表面処理鋼材を除く)
224 表面処理鋼材製造業
225 鉄素形材製造業
229 その他の鉄鋼業
23 非鉄金属製造業
230 管理,補助的経済活動を行う事業所(23非鉄金属製造業)
231 非鉄金属第1次製錬・精製業
232 非鉄金属第2次製錬・精製業(非鉄金属合金製造業を含む)
233 非鉄金属・同合金圧延業(抽伸,押出しを含む)
234 電線・ケーブル製造業
235 非鉄金属素形材製造業
239 その他の非鉄金属製造業
24 金属製品製造業
240 管理,補助的経済活動を行う事業所(24金属製品製造業)
241 ブリキ缶・その他のめっき板等製品製造業
242 洋食器・刃物・手道具・金物類製造業
243 暖房・調理等装置,配管工事用附属品製造業
244 建設用・建築用金属製品製造業(製缶板金業を含む)
245 金属素形材製品製造業
246 金属被覆・彫刻業,熱処理業(ほうろう鉄器を除く)
247 金属線製品製造業(ねじ類を除く)
248 ボルト・ナット・リベット・小ねじ・木ねじ等製造業
249 その他の金属製品製造業

金属系は、鉄鋼系が多く非鉄金属が強いという感じでしょうか。

ただし、自動車部品や機械部品などを作る金属加工業は、次の機械器具製造業に当てはまるので、そちらを確認してください。

機械器具・電子部品・デバイス・電子回路の製造業

背景色が水色になっている業種が成長枠の対象業種、それ以外は対象外です。

25 はん用機械器具製造業
250 管理,補助的経済活動を行う事業所(25はん用機械器具製造業)
251 ボイラ・原動機製造業
252 ポンプ・圧縮機器製造業
253 一般産業用機械・装置製造業
259 その他のはん用機械・同部分品製造業
26 生産用機械器具製造業
260 管理,補助的経済活動を行う事業所(26生産用機械器具製造業)
261 農業用機械製造業(農業用器具を除く)
262 建設機械・鉱山機械製造業
263 繊維機械製造業
264 生活関連産業用機械製造業
265 基礎素材産業用機械製造業
266 金属加工機械製造業
267 半導体・フラットパネルディスプレイ製造装置製造業
269 その他の生産用機械・同部分品製造業
27 業務用機械器具製造業
270 管理,補助的経済活動を行う事業所(27業務用機械器具製造業)
271 事務用機械器具製造業
272 サービス用・娯楽用機械器具製造業
273 計量器・測定器・分析機器・試験機・測量機械器具・理化学機械器具製造業
274 医療用機械器具・医療用品製造業
275 光学機械器具・レンズ製造業
276 武器製造業
28 電子部品・デバイス・電子回路製造業
280 管理,補助的経済活動を行う事業所(28電子部品・デバイス・電子回路製造業)
281 電子デバイス製造業
282 電子部品製造業
283 記録メディア製造業
284 電子回路製造業
285 ユニット部品製造業
289 その他の電子部品・デバイス・電子回路製造業
29 電気機械器具製造業
290 管理,補助的経済活動を行う事業所(29電気機械器具製造業)
291 発電用・送電用・配電用電気機械器具製造業
292 産業用電気機械器具製造業
293 民生用電気機械器具製造業
294 電球・電気照明器具製造業
295 電池製造業
296 電子応用装置製造業
297 電気計測器製造業
299 その他の電気機械器具製造業
30 情報通信機械器具製造業
300 管理,補助的経済活動を行う事業所(30情報通信機械器具製造業)
301 通信機械器具・同関連機械器具製造業
302 映像・音響機械器具製造業
303 電子計算機・同附属装置製造業
31 輸送用機械器具製造業
310 管理,補助的経済活動を行う事業所(31輸送用機械器具製造業)
311 自動車・同附属品製造業
312 鉄道車両・同部分品製造業
313 船舶製造・修理業,舶用機関製造業
314 航空機・同附属品製造業
315 産業用運搬車両・同部分品・附属品製造業
319 その他の輸送用機械器具製造業

生産用機械や、測定機・医療機器、電子部品など多く指定されています。自動車部品等も成長枠の対象です。自動車部品メーカーが電気自動車部品の製造業に進出するというものは成長枠の対象になり得ます。

その他の製造業

背景色が水色になっている業種が成長枠の対象業種、それ以外は対象外です。

32 その他の製造業
320 管理,補助的経済活動を行う事業所(32その他の製造業)
321 貴金属・宝石製品製造業
322 装身具・装飾品・ボタン・同関連品製造業(貴金属・宝石製を除く)
323 時計・同部分品製造業
324 楽器製造業
325 がん具・運動用具製造業
326 ペン・鉛筆・絵画用品・その他の事務用品製造業
327 漆器製造業
328 畳等生活雑貨製品製造業
329 他に分類されない製造業

事務用品や畳等生活雑貨というちょっと意外なものが指定されています。

まとめ

製造業はかなり多くの業種・業態が成長枠に指定されました。今回は、第一弾ということなのでその他の業種・業態が追加される可能性も十分あるので、申請に際しては公式情報のご確認をお願いいたします。

卸売業・小売業・サービス業など、その他の業種についてはコチラの記事を参照ください。